映画『蜜蜂と遠雷』を見ました。
いちばんさいしょに松岡さんのピアノを演奏し始めるときの腕の動きは「ええっ、ありえない」と思いましたが、うまくいっていない演技だったのでしょう。他の演奏シーンではそのようなことを思いませんでしたし、映画全体はすばらしかったです。
ピアノを演奏する人のために解説します。栄伝亜矢さんが弾き始めるシーンの腕の動きが、トバイアス・マティが説明委している古典的な動きだったのです。
つまり、打鍵の最後まで、二の腕が下向きに動く。
しかし古屋吉一先生が名著『ピアニストの脳を科学する』で明らかにされたように、指先が鍵盤に触れた瞬間、二の腕の動きは上に向かって動きます。
間違いなく主演だった松岡さんの演技が秀逸です。
さっきまで、今年いちばん面白かったのは『町田君の世界』でしたが、私は『蜜蜂と遠雷』の方が好きです。
映画『のだめカンタービレ』もエンターテイメントとして傑作でしたが、『蜜蜂と遠雷』は100倍傑作です。
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